初めて経審を受けるときに気を付ける点をまとめました。
税抜で作成する
経審は税抜の数字で申請することが原則です。
税込・税抜が影響するのは下記の書類になります。下記のすべてを税抜で作成し、合計額などを合致させるようにします。合致するべき数字が合致していない場合は、どこかが間違っていることになります。
決算変更届
- 財務諸表
- 工事経歴書
- 直前3年の事業年度における工事施工金額
経審申請書
- 工事種類別完成工事高
免税事業者の場合(例外)
例外として免税事業者の場合はすべて税込で作成します。財務諸表や工事経歴のすべてを税込で統一させます。
工事経歴書は経審用の記載ルールで
経審を受けない場合の工事経歴は、業種ごとの完成工事高合計の6割まで、請負金額順に元請・下請問わず記載していきます。
一方、経審を受ける場合の工事経歴は、下記の通りです。
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※神奈川県の場合
決算変更届の差し替えが必要な場合も
これまで提出していた決算変更届が税込で作られていた場合、工事経歴が経審申請用の記載ルールで作られていない場合には、提出済の決算変更届のうち、修正すべき部分を差し替える必要があります。
弊所でお手伝いさせていただいた初めて経審を受ける会社様の場合、ほとんどすべてのケースで差し替えが必要になっています。
納税証明は2年分または3年分
毎年続けて経審を受けている場合、消費税及び地方消費税の納税証明書は申請する事業年度分のみ添付となります。
しかし初めて受ける場合には2年分または3年分の納税証明書が必要です。
2年分または3年分、どちらを選択するのか
経審の申請書類の一つである工事種類別完成工事高で、2年平均、3年平均のどちらを選択しているかによります。2年平均を採用しているなら納税証明書も2年分、3年平均を採用しているなら納税証明書も3年分添付します。
※おそらく最も忘れがちなのがこの納税証明書です。
現在の常勤性の証明だけでは足りない
技術職員名簿に記載する技術職員の常勤性の証明が必要です。審査基準日=決算日時点での常勤証明だけでなく、決算日時点で6ヶ月を超える在籍があったことも証明します。(決算日直前で雇った方は経審加点としてはカウントできませんよ、ということです)
①決算日時点での常勤証明
②決算日時点で6ヶ月を超える在籍があったことの証明
このうち、①の方は経審を申請する都度、毎回必要になります。
一方②の方は、前回の経審を受けた時点で常勤証明ができている方であれば、6ヶ月を超える在籍があったことが明らかであるため、②の証明が省略可となっています。
初めて経審を受ける方は、前回受けた経審がありませんので、①と②の両方を出さなければなりません。
初めての経審申請が最もハードルが高いかもしれません。2年目以降は差し替えなどが済み、前回経審を利用して省略可となる部分もあるため、その分申請書を揃えることの難易度はやや緩まる印象です。