経審を受けるにあたっては、準備・申請・結果到着・その後の入札参加資格申請とあり、スケジュール管理がとても大切です。
経審の手続きにはどれくらいの時間がかかるか
よくいただくご質問の一つです。同時に、回答しづらい質問の一つでもあります。
なぜなら、お客様の現在の状況と、経審を受けた次に何をしたいかによって異なってくるためです。
手続きを細分化してみてみましょう。
1.経審を受ける準備をする
一言で「経審」と言っている手続きの中には、①決算変更届 ②経営状況分析 ③経営事項審査申請 という3つの手続きがあります。
①~③の整合性が取れた内容で申請をすることになるため、これらを平行して進めていきます。
それぞれに書類の準備が必要ですが、申請内容とお客様の状況により準備期間がかなり異なります。
(1)申請内容のボリューム
まず、申請内容のボリュームについて。
▼工事件数
▼受ける業種の数
▼技術職員の人数
▼該当する加点項目の数
など、そもそもどれだけの書類を用意しなければならないかが異なります。
(2)どれだけの時間を使えるか
次に、お客様が経審の準備のためにどれだけの時間を使えるか。社内にしかない書類はご準備いただくほかありません。それらの書類をどれだけ早くご用意いただけるかが、お客様の状況によりかなり幅があります。
書類が完璧に揃った状態で弊所にいただいた場合、そこから申請までにかかる時間は通常1週間~1ヶ月程度が目安になります(※お急ぎ具合により異なります)。これも、次に説明する経審の受付日によります。また納税証明書は弊所ですべて代行取得しますので、その分の時間も含んでいます。
(3)大事な「決算日」
経審は確定している直前の決算日を審査基準日として申請します。
例えば、6月決算の会社様が経審を受けることを決めたのが5月だった場合。この時点で受けられる経審は昨年の決算日を基準とした経審になりますが、今年の決算を迎えて決算申告が終わると、またその決算について経審を受けなければなりません。
それでも最短で今受けられる経審を受けるのか、コストと手間を考えて次の決算が確定するまで待つのか、お客様のご判断になります。これにより、申請までの期間も大きく異なってきます。
2.経審の申請をする
経審の受付日が決まっている場合があります。
神奈川県では下記URLより受付日の確認ができます。
>>神奈川県の経営事項審査のページ
基本的に月曜日と火曜日で、補正対応日を含めて月5~9日です。1週空いてしまうこともあります。申請の準備が整ってから受付日を確認したところ、再来週になってしまい、期間的なロスが生じることもあります。
「経審を受けよう!」と思った時点で、どの週の受付日に間に合わせるのか決めたうえで準備を進めることが大切です。
3.経審の結果通知を受け取る
申請から結果通知の受領までにかかる時間は、神奈川県では約30日です。お客様の営業所に郵送で届きます。
この期間はとにかく待つのみ。この間に次に行う入札参加資格申請の準備を進めます。
4.入札参加資格申請をする
ここがお客様によってかなり異なる点です。
(1)どこの団体に対して申請をするか
入札参加資格申請は入札参加を希望する各自治体や省庁等の団体に対して行います。それぞれ締日に対応する名簿登載予定日が決まっており、その期日の設定は様々です。
神奈川県内だと、早ければ15日程度で登録となる自治体もあれば、約1ヶ月半かかる自治体もあります。
詳しくはこちらをどうぞ。
>>【保存版】入札参加資格随時申請から登録までの期間
(2)随時申請?定期申請?
上のスケジュールは随時申請のお話です。
多くの団体では2年度ごとに資格登録されるシステムですが、この途中に資格を得るべく申請するのが随時申請。
一方、2年度の始まりから2年間の資格を得るために申請するのは定期申請です。
随時申請を今から行っても有効な登録期間がわずかしかないとか、定期申請が既に終わってしまっていて、年度が開始してからの随時申請になるなど、そのタイミングによって状況が変わります。登録期間が短くても申請するのか、あるいは定期申請だけにするのかなど、お客様のご希望により、最終的に登録ができる時期も異なります。
最短で手続きを進めるためには
このようにお客様の状況やご希望により、経審にどれくらい時間がかかるかが変わります。
大切なのは、「経審を受けよう!」と思った時にいきなり経審の準備に取り掛からず、まずは最終ゴールまでのスケジュールを立てること。その時は、最終ゴールから逆算して考えていきます。そうすることによって期間的なロスなく、最善のプランを立てることができます。
ブリジアスでは初回のご相談時にまずお客様の最終ゴールをお聞きしたうえで、時間やコストなどの優先順位も踏まえ、最適なスケジュールをご提案します。