【経審改正】建設工事に従事する者の就業履歴を蓄積するために必要な措置の実施状況/令和5年8月14日~

2023.12.18

主旨・狙い

建設工事の担い手の育成・確保に向け、技能労働者等の適正な評価をするためには、就業履歴の蓄積のために必要な環境を整備することが必要であり、CCUSの活用状況を加点対象とすることで活性化していくことが目的です。
 

対象は?

令和5年8月14日以降を審査基準日とする申請で適用されます。
※仮に、審査対象期間外に加点要件を満たしている場合であっても、加点評価は実施されません。
 

審査対象工事

①~③を除く審査基準日以前1年以内に発注者から直接請け負った建設工事⇒対象期間に元請として契約をした工事(変更契約は除く)全てのことを指します。

日本国内以外の工事
② 建設業法施行令で定める軽微な工事
災害応急工事
(防災協定に基づく契約又は発注者の指示により実施された工事)
 

該当措置

①~③のすべてを実施している場合に加点となります

① 建設キャリアアップシステム(CCUS)上での現場契約情報の作成・登録
・登録する内容は次のものです。
⑴現場名 ⑵組織情報 ⑶現場連絡先 ⑷現場事務所住所、電話番号など
⑸現場管理者 ⑹就業履歴蓄積期間 ⑺発注区分 ⑻有害物質の取り扱いの有無
上記の他、施工体制や施工体制技能者情報についても可能な限り登録を求められます。
・現場情報の登録は、建設工事に従事する者が現場に入場するまでに実施してください。
② 建設工事に従事する者が直接入力によらない方法(*)でCCUS上に就業履歴を蓄積できる体制の整備
③ 経営事項審査申請時に様式第6号に掲げる誓約書の提出

*直接入力によらない方法

就業履歴データ登録標準API連携認定システム(https://www.auth.ccus.jp/p/certified)により、入退場履歴を記録できる措置を実施していること等
・就業履歴を蓄積する措置は、竣工まで行うようにしてください。
 
※現場に設置する「就業履歴を蓄積するための体制の整備」についていくつか例を挙げて説明いたします。

入退場デバイスと呼ばれる機器やシステムを指します。使用する入退場デバイスは元請事業者が現場ごとに選択します。デバイスによって就業履歴の蓄積方法が異なる(カードリーダーへのカードタッチ、顔認証、技能者による電話発信等)ので、元請事業者の現場管理者等に確認するようにしてください。

①カードリーダータイプ

就業履歴登録アプリに接続したカードリーダーに個人用のキャリアアップカードを読み取らせる方式です。現場にカードリーダーを設置する必要があります。

②顔認証タイプ

①同様、現場に機器を設置する必要がありますがカードを読み取らせる手間がなく、顔認証と同時に検温を行うことができます。

③端末画面入力方式

個々のスマホから電話を掛けたりアプリを利用して入退場記録を蓄積します。現場に機器を設置する必要がなく、スマホのカメラを併用して顔認証を行ったりGPSを利用して現場入りを確認できます。
 

加点要件

民間工事を含む全ての建設工事「=15点」
・審査対象工事のうち、民間工事を含む全ての建設工事で該当措置を実施している
・(公共工事を1件も受注していない場合)民間工事の全てで該当措置を実施している
・(民間工事を1件も受注していない場合)公共工事の全てで該当措置を実施している
全ての公共工事「=10点」
・民間工事の全てで該当措置をせず、公共工事の全てで該当措置を実施している
・民間工事の一部で該当措置をせず、公共工事の全てで該当措置を実施している

非該当のケース

・上記(①と②)に該当しない場合
・審査対象工事が1件もない(元請はなく、下請工事のみを受注している)場合

※国土交通省資料より引用・抜粋
 

審査項目追加後は加点がないと評点ダウン

審査項目追加後は、上記の加点がないと、その他評点W・総合評点Pで評点ダウンとなります。(*)その他評点W算出時の係数が(1,900/200)から(1,750/200)に変更されるためです。詳しくはこちらの記事で解説しておりますので合わせてご参照ください!

以上、今回の改正実施をもって令和4年8月15日公布の建設業法施行規則等の一部改正内容が全て実施されました。
やはり注意点としては本件に対する対策を設けなければ前年から自動的に評点が下がってしまう点です。

CCUSの利用促進として公共工事では導入業者にインセンティブが発生する制度を令和2年度よりスタートしており、令和5年度現在更に義務化・活用推奨とする国直轄工事は増えています。今後は更に加速化していく予定となっております。
制度の知名度もかなり普及し、多くの業者様から日々依頼や相談を頂いております。まだ手続きが御済みでなければぜひ一度ご相談ください!


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